リーピング
旧約聖書の「十の災い」の通りの事件が起こる村に、奇跡を信じない大学教授の女性が調査しに行くという話。
面白くなくはないんだけど、「なんだかな~」という若干もやもやした後味が残る…。
でも、話のキーとなる「少女」がほんとに可愛いかった。
以下からはネタバレ含む感想。
この手のホラーのお約束で、「どんでん返し」があるのだけど、これがちょっと日本人の僕には(というかたぶん一般的なキリスト教信者の人にも)変な感じ。
「十の災い」の原因になっているのは「サタン」である「少女」であると、「クリスチャン」である村の人々は決め付けてて、主人公に少女を殺せとせまる。
どんでん返し後は、実は村の人々は「サタニスト(悪魔崇拝者)」であり、「少女」が「天使」であり、少女は村の人々を罰するために「十の災い」を起こしていた、ということが判明する。
アイデアは悪くない。面白いと思う。
でも、主人公が奇跡を信じてなくて、怪現象をあくまで科学的に解き明かそうとしているという設定をもっと活かしたら、より深いストーリーにもできたと思う。
主人公は土壇場まで、怪現象が奇跡なのか、そうでないのか迷う。
主人公は過去に、狂信者に自分の娘を神への生贄として殺された。そのトラウマから、奇跡を全て科学的に解明し、迷信を無くすことを仕事としている。
奇跡を認めてしまったら、「少女」をサタンとして殺さなければならない。しかしそれは、過去に自分の娘がされたのと同じことを自分がするということになる。こういう葛藤が生まれる話の構造はほんとによくできていると思う。
結果的には、「少女」と「村の人々」の関係が「逆」であることが判明して、主人公の葛藤は解消される。でもこういう形で葛藤が解消されても、意味が無いんだよな…。
僕的には、「少女」が悪魔でもなんでも、殺すことなんて自分にはできない、という決断にしたほうがよかったと思う。
少女が天使だとか悪魔だとかってことじゃなくて、「宗教的世界観」が人を殺す動機になるって感覚が「そもそも」異常だってことに気づけよコラ!って感じなのだ。
で、「十の災い」の最後の災いとして、村の人々全員が次々に隕石みたいなやつに狙い撃ちされてドカドカ殺されていく展開には唖然とした…。サタニストだったら殺されてもいいの?
まあ、そもそも旧約聖書の神様ってむちゃくちゃなんだけどね。一番ひでーなーって思ったのは、神様が人間の信仰心試すために、「自分の息子を殺せ」と命令するところ。こんなこと考えるやつは神じゃなくて悪魔だよ。どう考えても。
イエス・キリストが生まれて本当に良かったと思う。新約聖書になって、ちょっとはましになったから。
| 固定リンク


コメント